ARTICLE / CHAPTER 02
スマホって、あの薄い1枚の板の中で、いったい何が起きているんでしょう。
中を開けてみても、たぶん何が何だかわかりません。
でも、スマホやPCの中は「役割の違う係がいる小さな仕事部屋」のようなものだと思うと、一気に見通しがよくなります。
いま何を扱うか
この記事では、スマホやPCの中にあるおもな部品を、それぞれ何をしているかという目線で見ていきます。
扱うのは次の3つです。
逆に、機種ごとの細かい性能差や、部品の作り方そのものは扱いません。
スマホの中は、小さな仕事部屋みたいなもの
イメージしやすいように、スマホの中を「ひとつの仕事部屋」だと思ってみてください。
その部屋には、料理人と、作業台と、食材棚と、窓口と、食料があります。
部屋の中で起きていることは、だいたいこんな分担です。
- 料理人 = CPU(計算をする頭脳のような部品)
- 作業台 = メモリ(作業中のものを一時的に置いておく机のような場所)
- 食材棚 = ストレージ(写真やアプリを長くしまっておく棚)
- 窓口 = 画面(人とやり取りする出入口)
- 食料 = 電池(部屋全体を動かすためのエネルギー)
この5つが、ボタンを押すたびに同時に動いています。
ボタンを1回押すと、中で何が起きているの?
たとえば、写真アプリのアイコンを1回押した瞬間を、ゆっくり眺めてみます。
部屋の中ではこんな順番で物事が進んでいます。
- 窓口(画面)が「いま指で押されたよ」と料理人に伝える
- 料理人(CPU)が「写真アプリを出してきて」と棚に頼む
- 食材棚(ストレージ)から、必要なデータが作業台に運ばれる
- 作業台(メモリ)の上で料理人がデータを並べ直す
- でき上がった画面を、窓口(画面)に映して見せる
ぜんぶで1秒もかかりません。
ふだん意識しないだけで、押すたびに部屋の中ではこの連携が起きています。
どうしてパーツを分けているの?
ひとつの大きな部品でぜんぶやれば早そうに思えますが、実はそのほうが不便です。
部品ごとに得意なことが違うからです。
- 料理人(CPU)は速いけれど、ものをためておくのは苦手
- 作業台(メモリ)は広く使えるけれど、電源が切れると上のものが消える
- 食材棚(ストレージ)はたくさんしまえるけれど、出し入れに時間がかかる
だから「速いけど忘れっぽい場所」と「遅いけど覚えていられる場所」を分けて、用途で使い分けているんです。
この分担はスマホでもPCでもタブレットでも、だいたい同じ形をしています。
つまずきやすいところ
ここはよく勘違いされやすい部分です。
- 「メモリ」と「ストレージ」を同じものだと思ってしまう。作業台と食材棚はぜんぜん別物です
- 「CPUが速い=なんでも速くなる」と思ってしまう。実際にはメモリやストレージが追いつかないと、全体は速くなりません
- 「電池が大きいほど性能が上がる」と思ってしまう。電池は燃料の量であって、料理人の腕前ではありません
ここから先
中身がうっすら見えてきたら、次は「その部品たちに指示を出している命令の束」の話につながります。
この記事で出てくる用語
本文の流れを、用語ページから引き直せます。